営業生産性を向上させるには?生産性が落ちる理由と、向上の仕方

変化が目まぐるしく厳しい競争市場を生き抜くためには、営業生産性を向上させて競争優位を確保することが重要だと考える経営者は少なくありません。

しかしながら、

・そもそもなぜ営業の生産性が落ちているのか
・どうしたら営業の生産性が向上するのか

という点において理解をされていない方も多くいるかと思います。

そこで本記事では、売上の低迷や長時間労働などの営業生産性が落ちる理由をもとに、成果を増やしたり投入リソースを減らしたりするなどの解決策を解説します。無駄を省いた効率的な経営を目指したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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INDEX目次

営業生産性とは

営業生産性とは、投入したリソースによって得られた成果を示す、営業活動の効果・効率を評価するための指標です。具体的には、チームや担当者がかけた時間やコストが、どれだけの売上や契約数につながったかを評価することで、営業の効率性を測れます。

時間やコストは、無限に費やせるものではありません。より成果を得るためには無駄を省いて、効果的かつ効率的な営業を行えるように改善することが重要です。したがって、営業生産性の把握は今後の営業活動を左右します。

営業生産性が注目される背景

極端な話として、競争相手がほぼいない市場でどれだけ時間やコストをかけても、それを容易に上回る多大なリターンを得られるのであれば、営業生産性を気にする必要はないかもしれません。しかし、現実は変化が目まぐるしい市場の中で、多くの競合企業としのぎを削っている企業がほとんどです。

加えて、もともと日本の営業組織は資料作成や雑務に充てている時間が多く、顧客と接触するために使える時間が少ないなど、グローバル企業に比べて営業生産性が低いという問題を抱えています。

引用:McKinsey & Company「日本の営業生産性はなぜ低いのか」

さらに、少子高齢化の進行によって生産年齢人口が減少し続けており、2022年に内閣府が発表した「令和4年版高齢社会白書」では、「2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少する」ことが報告されています。

日本企業が今後生き残っていくためには、限られたリソースを最大限に有効活用した、効率的な営業活動が求められます。

また、テクノロジーの進化により、さまざまなデータを取得できるようになった昨今では、データドリブンな営業活動も生産性の向上が叶うことから、重要性が高まっています。データドリブン営業では、まず営業活動に関するデータを収集して蓄積し、その結果を基にターゲットやアプローチ方法を決定・実行します。そして、その結果を評価・分析することによって有用なデータをさらに蓄積し、営業の精度と効果を高めていきます。

参考記事

【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

データドリブンセールスとは?メリットと実践方法を解説

営業生産性の計算方法

営業生産性は通常、「成果(売上や契約数など)÷投入リソース(時間やコストなど)」で計算が可能です。この指標を経営に役立てるためには、一時点のものを把握するだけでは足りません。定期的なモニタリングによって改善点を特定することが、効率的な営業活動につながります。

営業生産性が落ちる理由6選

営業生産性が落ちる主な原因は、大きく分けて「売上が低いこと」と「労働時間が長いこと」の2つが挙げられます。以下より、この2つの原因をさらに掘り下げた6つの要素を解説します。

新規顧客の獲得ができていない

投入するリソースの量が変わらない場合、営業生産性の向上には売上や契約数などの成果を得ること、つまり新規顧客の獲得が欠かせません。新規顧客の開拓が不十分では、既存顧客に依存せざるを得ないため、売上や契約数の爆発的な向上は困難です。

新規顧客の獲得には、ターゲティング・オファリング・アプローチの3つのプロセスで構成される、「リードジェネレーション」の強化が求められます。例えば、自社の顧客になり得る未開拓ユーザーを絞り込み、資料請求などを促す働きかけや、製品・サービスの購入へつなげるアプローチを行います。

受注率が安定していない

不安定な受注率は、営業プロセスに潜在する課題を示している可能性があります。受注率の向上には、受注確度が高い顧客から優先的にアプローチすることが重要です。

「受注確度を把握できていない」「受注確度が低い顧客に時間をかけすぎている」など、受注率および営業生産性の向上を妨げている原因を明らかにすることで、改善されると考えられます。

目標設定が適切ではない

営業チームや担当者のモチベーションは、成果を得るための欠かせない要素です。そして、高いモチベーションを保つには、適切な目標設定が求められます。

しかし、組織や個人の能力をはるかに超えた実現困難な目標や期限が無く「営業スキルを磨いて売上に貢献する」といった曖昧な目標ではモチベーションが高まらず、効率的な営業活動を行うことができません

目標設定では、Specific(具体性)・Measurable(計量性)・Achievable(達成可能性)・Relevant(関連性)・Time-bound(期限)から構成される、「SMARTの法則」を意識しましょう。

参考記事:適切な営業目標の立て方をご紹介!|納得感に違いが現れる営業目標とは

無駄な会議体が多い

目的が曖昧な会議や長時間の会議は、成果につながる営業にあてられるべき担当者の時間を奪い、生産性を低下させます。

営業会議の目的は、組織全体で営業活動を共有し、目標達成のために改善を図ることです。無駄を無くし、効果的に進められるよう、まずは会議の目的を明確にし、議題を厳選して議題ごとのタイムスケジュールを定め、その時間内で議論を完結させるようにしましょう

加えて、AI技術を使った議事録作成ツールをなどを活用することで、会議を効率良く実施できます。以下のページで営業会議の無駄を省いて効率化する方法について詳しく解説していますので、ご覧ください。

参考記事:営業会議のムダを省いて効率化するための5つポイントをご紹介!

営業活動以外の時間が多い

事務作業や予実管理など、営業活動以外の時間が多すぎると、成果を得るための営業活動に十分な時間をあてられず、生産性を低下させてしまいます。改善策として、営業支援システム等を活用した業務の自動化やアウトソーシングをおすすめします。

営業支援システムとは?

営業支援システムは、営業に関する情報を入力し、データ化して蓄積・分析することができるツールです。営業支援システムを活用することによって、各営業の営業活動が可視化され、手軽に顧客への効果的なアプローチ方法を考えたり、自身の弱点を把握したり、ナレッジや情報を共有したりすることができるようになります。

代表的なツールとして、Salesforce.com, Inc.が提供している「Sales Cloud(セールスクラウド)」やHubSpot, Inc.が提供している「Sales Hub(セールスハブ)」、サイボウズ株式会社が展開する「Kintone(キントーン)」、「SALESCORE(セールスコア)」などがあります。

営業支援システムについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

残業が多い

担当者の健康やモチベーションを損なう長時間労働や過度な残業は、営業生産性を低下させる原因のひとつです。また、成果は変わらないまま、不要な残業による人件費が増えることも、営業生産性に悪影響を与えます。

営業プロセスの見える化および見直しのほか、労働時間をベースにした評価ではなく、担当者の成果に基づく報酬制度への整備が必要です。

ナレッジが蓄積・共有されていない

営業生産性が落ちる理由の1つに、営業組織内でナレッジが共有されておらず、効率の良い営業活動ができていないことが挙げられます。営業におけるナレッジとは、効果的な営業手法や過去の成功事例、成績がよい営業担当のノウハウなどです。

スプレッドシートなどでシェア用フォーマットを作成したり、営業支援システムや顧客管理システムを導入したりして日頃から情報やノウハウを記録し、検索すれば誰でもすぐに情報を見つけることができる状態にしておくなど、ナレッジの集約と保管場所を明確にする必要があります。

参考記事

強い営業組織の文化として必要な5つの要素 ~吸収編~

効果的な営業の育成方法をご紹介!自社にあった育成手法とは

営業の生産性を向上させる方法

営業生産性の向上には成果を増やす、あるいは投入リソースを減らさなければなりません。前者の実現方法としては、営業活動量の最大化や適切な目標管理、営業進捗の管理など、後者は移動時間の削減が挙げられます。

そのほか、顧客の適切なターゲティングや営業アプローチ余地の把握も効果的です。

営業活動量を最大化させる

成果を得るには、営業活動量をさらに拡大すべきです。効率的な営業プロセスを構築し、担当者が売上や契約数につながる活動を最大限に行えるようにしましょう。営業プロセスの構築には、営業支援システムや顧客管理システムの導入・活用が有効です。

顧客管理システムとは?

顧客管理システムは、顧客情報を中心に集約し、顧客と良好な関係を構築・維持するためのツールです。顧客情報を入力し、それをリアルタイムで分析することで、一人一人に最適なアプローチを行えるようになります。その結果、受注に繋がったり、顧客満足度を向上させることができます。

代表的なツールとして、Salesforce.com, Inc.が提供している「Sales Cloud(セールスクラウド)」やHubSpot, Inc.が提供している「HubSpot(ハブスポット)」、サイボウズ株式会社が展開する「Kintone(キントーン)」などがあります。

顧客管理システムについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

適切な目標管理を行う

「かかるコスト<売上」になるよう管理する必要があります。過去の実績をもとに、明確かつ達成可能な目標を設定することをおすすめします。最終的な目標だけではなく、マイルストーンやアポ取り、名刺交換など、日々の小さな目標を設定し、達成感を積み重ねていくこともひとつの方法です。

最終的なゴールへ至るための中間目標「KPI」

組織が定めた最終目標を達成するために途中の各段階に設けた数値目標を、KPI(Key Performance Indicator)と言います。日本語では重要達成度指標または重要業績評価指標と訳されます。

例えば、年間売り上げを前年よりも1億円アップするという目標を設定した場合、その目標を達成するために1週間あたり新規リード数を25件獲得する、というような具体的な目標がKPIです。

KPIを設定することによって、目標達成までの進捗状況を可視化したり、目標達成に必要な行動とその量を明確にすることができます。

KPIの設定手順は以下の通りです。

Step1:顧客が自社商品を購入する理由やプロセスを考え抜く

Step2:顧客にリーチすべきタイミングと手法を考える

Step3:営業のとるべきアクションや提供価値を明確にする

Step4:各フェーズで売上に繋がるアクションをKPI化する

各ステップの詳細については、以下のページで説明していますのでご覧ください。

参考記事:成果の出る営業KPI設計方法をご紹介!強い営業組織の設計方法とは?

適度に営業進捗を管理する

目標設定後は、定期的に進捗の確認と評価を行うことで、担当者のモチベーションを保てます。進捗管理はペースを把握できるため、遅延の早期発見や改善点の検討が可能です。

また、各担当者による営業活動の進捗をリアルタイムで把握し、適切なタイミングでレビュー・フォローアップを行うことは、契約や商談の成功率が高くなります。

営業進捗を管理する際は、タスク・作業に優先順位を付けてから取り組みましょう。加えて、チーム内で情報共有を頻繁に行ってタスクが属人化しないようにし、数値入力のルールや規定を作成・共有して営業担当者に正確な進捗状況の報告を徹底させることが重要です。

参考記事:営業の進捗管理の方法とは?導入方法や管理を行う際の3つのポイント

移動時間等の時間をなくす

営業活動に費やす時間を確保するために、移動時間などの成果につながらない時間のうち、削減できる部分がないか検討しましょう。

オンライン商談やリモート会議ができる環境を整備すれば、移動などに費やしていた時間を営業活動にあてられます。オンライン商談やリモート会議ができるツールについては、以下のページで詳しく説明していますので、ご覧ください。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

顧客を適切にターゲティングする

どんなに品質のよい製品やサービスであっても、それを利用しない顧客には売れません。担当者の限られたリソースを活用して最大限の成果を得るためには、自社の製品やサービスと相性のよい顧客や業界を分析して狙いを定めるターゲティングがポイントです。

営業のアプローチ余地を把握する

営業のアプローチ余地は、顧客や業界ごとに異なります。担当者はアプローチが効かない層か、あるいはチャンスが多い層かを分析し、成果につながる可能性が高い方に注力しましょう。

カスタマーパスを作成し、顧客のニーズや課題を深く分析・理解することで、適切なソリューションを提案できます。

カスタマーパスとは

カスタマーパスとは、お客様がサービスなどを購入するまでの意思決定プロセスを言語化したものです。カスタマーパスを整理することで、顧客がどのような意思決定をしてサービス等を購入するのか分かるようになるため、営業が注力すべきプロセスや案件を進めるにあたって必要なアクションが明確になります。

     ▲カスタマーパスの例

詳しいカスタマーパスの設定方法については以下のページで説明していますので、ご覧ください。

参考記事

受注率を向上させるカスタマーパスとは?言葉の定義と設計方法を徹底解説! part1

受注率を向上させるカスタマーパスとは?言葉の定義と設計方法を徹底解説! part2

受注率を向上させるカスタマーパスとは?言葉の定義と設計方法を徹底解説! part3

営業プロセスの再現性を高める

営業生産性を向上させるためには、営業手法の再現性を高める必要があります。例えば、トップセールスが実践する初回コンタクトからクロージングに至る一連の流れを体系化し、そのプロセスをナレッジに変換することで、営業チーム全体における成約率を向上させることができます。営業チームの成約率が高まれば必然的に受注件数が増加するため、売上の安定的な向上が見込めます。

参考記事:売れ続ける組織になるための営業の再現性の作り方とは

セールスイネーブルメントに取り組む

生産性を向上させる取り組みに「セールスイネーブルメント」があります。「セールスイネーブルメント」とは、端的に定義すると「営業組織の誰もが再現性を持って売れる」という概念です。具体的には顧客情報や営業活動のデータから、なぜ売れたのか要因を特定し、仕組み化して実行することによって効率的かつ効果的な営業活動が行えるようになります。

参考記事:セールスイネーブルメントとは?

セールスイネーブルメントは包括的な概念であるため、具体的にどのようなことに取り組めばいいのかイメージしにくい方もいらっしゃることと思います。以下のページでは、セールスイネーブルメントの導入に成功した企業がどのように施策を講じ、成果を出したのか、事例を紹介しています。

参考事例:セールスイネーブルメントの事例5選を紹介!

営業コンサルに依頼する

自社内に営業を育成するためのリソースが不足している、試みているが上手くいかないといったお悩みがある場合は、営業コンサルに相談してみるのもいいでしょう。

営業コンサルとは、企業の営業活動を改善し、売上を増加させるための専門的な支援を行うサービスです。営業コンサルに依頼することで、営業コンサルが持つノウハウや知識、経験に基づき施策を行うため、短期間かつ社内のリソースを使わずに営業成果の向上が期待できます。

参考記事:【2024】おすすめ営業コンサル会社10選比較|料金相場や代行との違いなど

成功事例

実際に、営業生産性の向上に取り組み、成果を挙げた企業があります。スパイダープラス社はSALESCOREを活用して、まずは営業プロセスを可視化を行いました。その後、適切な目標管理や営業進捗管理を実施し、1Qと4Q対比で新規営業の生産性が1人あたり約160%上がり、売上は245%増加しました。

参考記事:1人あたりの生産性約160%、売上245%増加。より高い成長目標を達成するために作った組織の”当たり前”とは?

まとめ

営業生産性の向上には、営業活動量の最大化や適切な目標設定、営業進捗の管理、顧客のターゲティング、営業アプローチ余地の把握などが必要です。そのほか、リアルタイムで営業状況の把握やデータ分析が可能な営業支援ツール「SALESCORE」を利用すれば、円滑な課題の特定および対応が実現できます。

自社のリソースを最大限に活用し、競争優位性を獲得したい方は、営業生産性だけではなく収益の向上にも役立つため、導入を検討してみてください。

また、営業コンサルに依頼するのも1つの手です。弊社では、仕組みとテクノロジーで組織文化の変革を実現する、伴走型コンサルティングサービス「SALESCORE CONSULTING」を提供しています。営業生産性を向上させ、売上目標を達成し続ける強い組織を作りたい方は、併せてご検討ください。

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