NECネッツエスアイ株式会社

1,000人規模の営業組織でデータ利活用をどう実現するか。SALESCORE導入で現場のマインドセットに変化が生まれている

企業から官公庁と様々なお客さまに対して、ネットワークソリューション事業やシステムインテグレーション事業を提供するNECネッツエスアイ株式会社。同社では営業組織におけるデータ利活用を推進すべく、Salesforceを導入するも自社独自のKPI管理に課題を感じられており、エクセルやスプレッドシートとの二重管理に課題を感じていらっしゃいました。

そこで2023年よりSALESCOREを導入。1,000人規模の営業組織に対して、はじめにマネージャーレイヤー、そして次に現場の営業担当と段階的にSALESCORE導入を展開していき、データドリブンな営業組織へと少しずつ変化を遂げています。

「Salesforce活用に課題を感じている企業こそ、SALESCOREがおすすめ」そう語るのは、同社にて営業統括本部営業企画本部 営業企画部長を務める齊藤さまです。そこで今回は齊藤さま、また同じく営業企画部にてSALESCORE導入を推進されていった笠間さまにSALESCORE導入に至った当時の課題感から導入背景、また導入によってどのような効果や変化があったのか伺いました。











エクセル等との二重管理から脱却するために。Salesforceのデータを組み合わせて進捗管理できることが決め手に


―― まずはSALESCOREにご相談いただいた背景として、どのような課題感をお持ちだったのか教えて下さい。

齊藤:もともとSalesforceを導入していたのですが、蓄積されているデータの利活用をうまく進められていませんでした。その大きな要因となっていたのが、自社独自のKPI管理でした。当社では組織全体のKPIだけではなく、部門ごとの特性に合わせた目標設定をして営業活動を行っているのですが、Salesforceではそうした個々の目標値を設定するのには不向きなため、一人ひとりのセールス担当がいま目標に対してどれだけの進捗があるのかを見ることができませんでした。

その結果、Salesforce上にはデータがあるにもかかわらず、自分たちでデータを加工してエクセルやスプレッドシート上で進捗管理をするといった非効率な業務フローになってしまっていました。

当然ながら各データの集計や加工に工数がかかるため、リアルタイムに進捗共有することも難しいですし、スプレッドシート等での管理は個々が自由に編集できてしまうため、属人的な管理に依存してしまいます。

そこで、そうした属人的な数値管理から脱却し、いかにデータ利活用を進めていくかが課題としてありました。


営業統括本部営業企画本部 営業企画部長 齊藤さま


―― SALESCOREを選んでいただいた決め手は何でしたか?


齊藤:当社のような課題を解決しようと思うと、SFAのレポートダッシュボードやBIツールがソリューション候補になるのですが、レポートダッシュボードだとデータ分析の部分で物足りなさを感じてしまいますし、BIツールの場合だとデータ加工に苦労してしまうなど、フレキシブル性に欠けてしまうと感じていました。

そうした中、SALESCOREはレポートダッシュボードとBIツールの良いとこ取りをしたようなサービスだと感じました。正直、いろいろとリサーチしていく中でSALESCOREの競合となるようなサービスがなく、それであればまずはSALESCOREでトライしてみようと思い、導入することを決めました。

特に決め手になったのが、Salesforceのデータをオブジェクトを意識せず自由に取り込んで自社仕様にカスタマイズすることができる点です。

個別の目標値などSalesforce上にはないデータでも、SALESCOREであれば自由に目標を設定し、Salesforceのデータを組み合わせて進捗管理するといったことができるため、スプレッドシート等の二重管理から脱却し、データドリブンな営業組織の土台をつくっていくことができると感じました。

 

マネージャー、そして現場へと段階的に社内展開。実績を積み重ねることが、データドリブンな文化醸成に繋がっている


―― 導入後、実際の運用開始に至るまでに苦労したことは何かありましたか?


齊藤:実は導入当初は課題だらけで、私たちがやりたいことをSALESCOREでどう実現していくべきか、SALESCOREの担当者の方にいろいろと相談や要望を出させていただきながら進めていきました。 

ただ驚いたのが、SALESCOREのカスタマーサクセスのサポート体制でした。毎週のように要望を出させていただいていたのですが、非常にレスポンスが速く、内容次第では翌日に改修されることもあり、そうしたサポート体制に満足しております。

 

笠間:また、いかに現場で使われるものにするかということも導入フェーズでの課題としてありました。SALESCORE導入自体は営業企画部が主体となって進めていったのですが、我々がどれだけ導入に向けて頑張ったところで、実際の現場の業務フローに即したものになっていなければ、これまで通りスプレッドシート等との二重管理が続いてしまいます

実際に、あらかじめサンプルのダッシュボードを用意してみたものの、現場が見たい指標、見ている指標が反映されておらず、そのサンプルのダッシュボードは使われなかったんですね。そこであらためて現場にヒアリングを重ね、現場で使いやすいもの、使いたいものは何かを確認しながらダッシュボードを構築していきました。


 営業統括本部営業企画本部 営業企画部 笠間さま











―― はじめの1年間はマネージャー陣のみに展開し、その後に営業現場へもSALESCOREを展開していくという段階的な導入をされていましたが、そうした段階分けをされた理由を教えてください。

 

齊藤:スプレッドシート等での進捗管理はデータの収集や加工に時間がかかってしまうため、現場メンバーからマネージャーに進捗報告をする機会が週1回の会議などしかないなど、リアルタイム性のある進捗共有がこれまで実現できていませんでした。

そのため、何かしらの課題を発見し、対処していくためには、やはりリアルタイムに進捗が見える化できているべきで、もともと現場の営業メンバーにもSALESCOREを展開したいと考えていました。 

しかし、新しいツールを導入するということは日々の業務フローも変わるため、いきなり現場へ展開したとしても現場でのハレーションが起きることが容易に想像できます。そこでまずはマネージャー陣にのみ展開し、マネージャー陣がまずはSALESCOREの活用に慣れ、活用実績をつくっていくということが重要だろうと考え、段階的な導入をすることにしました。

また、すべてのマネージャーがデータドリブンな営業組織というものを解像度高く理解できているわけではなく、当初はSALESCORE導入に懐疑的なマネージャーもいました。

そこで、データ利活用に前向きなマネージャーらがSALESCOREを使ってどうPDCAを回していったか、データ利活用によってどのような成果を上げているかを実績としてつくっていくことで、より営業組織の中でデータドリブンな意思決定をするマインドセットが醸成できるだろうと期待し、まずはマネージャー陣にのみSALESCOREを展開していきました。 

 

―― 実際に運用を開始されたから、マネージャー陣からの反響はいかがですか?


齊藤:もちろんマネージャー陣の中でも濃淡があり、レポートダッシュボードだけでも十分というマネージャーもいますが、積極的に活用しているマネージャーらは「もっとできることを増やしてほしい」といった要求が出るほど、SALESCOREを活用してマネジメントレベルを上げているマネージャーが出てきています。

そして彼らの動きを見て、「自分たちも同じようなことをやってみたい」と思うマネージャーらも増えてきており、こうした意識の変化が積み重なっていくことで、データドリブンな営業組織に変化していくのだろうと感じています。 

なお、現状は我々、営業企画部が伴走しながらSALESCOREのブラッシュアップを行っていますが、ゆくゆくはマネージャーらが自分たちで設定して活用していくということが目標です。

 

データドリブンな営業組織を目指すために。Salesforce活用に課題を感じている企業こそ、SALESCOREがおすすめ


―― SALESCORE導入によって、どのような変化が生まれているのか教えてください。

 

笠間:Salesforceの場合はダッシュボードで数字を見て、何か編集をしようと思ったらレポートに移動して、一つひとつのレポートの中身を編集する必要があり、現場でもそうした煩わしいデータ編集がボトルネックになっていました。

しかし、SALESCOREであればそうした別のページに遷移したりする必要がなく、同じ画面で閲覧から編集までできるため、非常に便利ですし、単純に業務の効率化にも繋がっています。

また、SALESCOREを積極的に活用している部門では脱エクセル、スプレッドシートを実現できており、わざわざSalesforceからデータをエクスポートして加工してといった作業がなくなっていることは大きな変化です。リアルタイムに進捗確認ができるようになっています。

そして現在は個々が目標に対してどれだけの進捗であるかを一目で確認することができるため、目標に対して未達の場合は該当者の数字が赤色で表示され、それを見てもっと行動量を増やそうなど、個々の行動に影響する変化が少しずつ生まれていることも良かった点だと感じています。 

ただ、この1年間はまずはSALESCOREに慣れて事例をつくるというフェーズであったため、現場に展開していったこれからが本番です。これまでの実績をもとに、より社内でのSALESCORE活用度を高めていき、具体的な成果に向けて動いていければと考えています。



―― 今後SALESCORE活用含め、御社ではどのようにセールスイネーブルメントに取り組まれていく予定なのか展望をお聞かせください。

 

齊藤:現在は各案件の進捗状況が営業担当に依存しているため、たとえば受注確度の低い案件の優先度が低くなり、気づかないうちに失注しているといったケースも生まれています。

そうした機会損失を減らすためにも、見込み客の獲得から商談化、そして受注までの営業プロセスを分解し、各プロセスにおける進捗をしっかりと可視化してアクションを起こせる体制を構築していきたいと考えています。

そのためにはデータの利活用が確実に求められるため、限られたチームだけがSALESCOREを活用している状況にするのではなく、どういった使い方ができるのかなど活用ノウハウを横展開していき、営業組織全体でデータ利活用ができる状態を目指していきたいと思っています。

 

笠間:導入して実際に活用していくという部分が難しいところで、営業企画部としてそこをどうサポートしていくかが求められます。いきなりSALESCOREに興味がない人たちを集めてレクチャーをしたところで、なかなか現場の運用は変わっていきません。

そこで、いかにして現場の人たちに主体的となってSALESCOREを使ってみたいと思ってもらえるかが重要で、そのためにはSALESCOREの活用度が高い人たちが増えていき、そうした人たちがエバンジェリストのような形で、SALESCORE活用の利点を伝えていくような広がりづくりを支援していきたいと考えています。 

 

―― 最後に、あらためてSALESCORE導入のご感想をお聞かせください。

 

齊藤:Salesforceの導入というのは企業にとって大きな投資であるため、Salesforce活用で何か課題を感じていても、これ以上の投資は難しいという企業は多いと思います。一方で、特に営業現場のマネージャーらは、当社のようにSalesforceとエクセルやスプレッドシートとの二重管理になってしまっている状況に課題を感じているケースは珍しくないでしょう。

そうした課題を抱えている企業こそSALESCOREはおすすめで、Salesforceのデータを自由に活用して、データドリブンな営業組織を目指していけるソリューションだと感じています。 

また、当社もきっとなんとかしてくれるだろうと要望をいろいろと出させていただいていますが、SALESCOREはサポート体制もしっかりしていて、SALESCORE自体も進化し続けているため、より使い勝手の良いサービスになっていくと期待しています。

 

―― 貴重なお話ありがとうございました!