営業会議のムダを省いて効率化するための5つポイントをご紹介!

通常の営業組織であれば、週ごとや月毎に営業会議が設計されており、そこで現状の課題の洗い出しや翌週、翌月の改善アクションを決める場になっています。

しかしながら、

・時間ばかりかかって具体的な成果や意義が見えない
・目的すら曖昧な会議になっている

上記のような不満や徒労感を抱き、「早く本来の業務に戻してくれ」と陰で願う営業担当者は少なくありません。

本記事では、そんな営業会議のムダを省き、生産性を高めるための具体的なポイントについて詳しく解説します。生産性の高い営業会議の実現をめざすうえで、ぜひ参考にしてください。

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INDEX目次

営業会議の目的

営業会議の目的は、組織全体で営業活動を共有し、目標達成のために改善を図ることです。日々の営業活動の中ではさまざまな課題やトラブルが発生しますが、それらの中には担当者個人で対処するのが難しいものもあります。

営業会議は、集団の力でこうした問題や課題の原因を究明し、効果的な解決策や改善案を見つけ出すための場です。つまり、営業会議の目的は、単に現状を報告したり、上司が指示を通達したりするだけでなく、目標を達成するために組織全体で営業活動の状況を共有・分析・改善することにあります。

営業会議の役割

営業会議の役割は、次の四つに細分化できます。

・目標達成に向けての進捗確認

・情報共有

・営業活動の改善

・モチベーションの向上

以下では、それぞれの役割を解説します。

目標達成に向けての進捗確認

営業目標に向けてどこまで進捗しているか、各営業担当者の現状を確認します。進捗が目標から大きくずれている場合は、現在の活動内容を見直し、軌道修正を図ることが重要です。これによって、目標達成が困難そうな担当者に対して必要な支援や調整を行えます。

営業目標とは

営業目標とは、半年や四半期といった一定期間の営業活動に対して、課されるノルマを達成するために掲げるものです。営業目標は、営業活動の羅針盤となり、業績の評価基準にもなります。営業目標には、営業チームが一丸となって取り組むチーム目標と担当者が個別に取り組む個人目標の2種類があります。

また、営業活動の最終的な目標であるKGIと、それを達成するための行動目標指標であるKPIがあります。例えば、年間売り上げを前年よりも1億円アップするというKGIを設定した場合、そのKGIを達成するために1週間あたり新規リード数を25件獲得する、というような具体的な目標がKPIです。このようにKPI(重要業績評価指標)は、最終目標の実現に必要な中間目標地点の達成度合いを評価する指標であり、その最終的な目標に該当するのがKGI(重要目標達成指標)です。

事業領域におけるKGIとしては売上高・利益率・市場占有率などが、営業KPIとしては主に新規リード数・有効リード数・架電数・アポ数・商談化数・顧客単価などが設定されます。

参考記事

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情報共有

市場動向や競合他社の動き、顧客からのフィードバックなど、重要な情報を共有する場としても機能します。これにより、チーム全体が認識を共有して営業活動を行いやすくなります。また、各担当者の成功体験/失敗体験やそこで得たノウハウなどを共有することも組織の成長のためには重要です。

営業活動の改善

会議では各担当者の活動内容を詳細にレビューし、営業活動をより効果的にできないか改善点を議論します。こうした議論をしたり、周囲から助言を受けたりすることは、特に営業担当者が自力では解決が困難な問題に直面した場合に重要です。営業会議の場で問題の解決方法や具体的なアクションプランを明確にできれば、今後の営業活動の効率アップに寄与します。

モチベーションの向上

営業担当者のモチベーションを高める場としても重要です。営業会議で目標やそこまでの道すじを明確化することで、各担当者は目的意識を強く持って営業活動に当たりやすくなります。また、成功体験や悩みを共有し合うことは、チームとしての一体感を高め、チームワークや組織への帰属意識を高めることにつながります。

営業会議の効果的な進め方

有意義な営業会議にするためには、どのように進めていくといいのでしょうか。ここからは、営業会議の効果的な進め方について解説します。

事前に会議の目的を設定し、議題を整理する

営業会議を効果的に進めるためには、まず会議の目的と議題を整理することです。会議の目的が曖昧では、参加者は何を話し合うべきか理解できず、議論が散漫になりがちです。したがって、「売上目標の進捗確認」や「新しいマーケティング戦略の検討」など、具体的な目的を設定しましょう。

次に、その目的から逆算して必要な議題を整理し、会議のアジェンダを作成します。このアジェンダは、遅くとも会議の2日前までに参加者へ共有しましょう。事前に議題を知ることで、参加者は自分の意見を考えたり必要な調査を行ったりして、準備を整えた上で会議に臨むことが可能です。これにより、会議中の議論がスムーズに進み、より生産的な話し合いがしやすくなります。

適切な頻度と会議時間を決めて開催する

会議の頻度と時間を適切に設定します。会議の頻度が多すぎると、参加者の負担が増し、本来の業務に支障が出てしまいます。実際に、営業生産性の高い営業組織では、1時間あたりに生み出さなければいけない成果を常に意識しているため、無駄なミーティングは行わないそうです。

参考記事:セールスイネーブルメントとは?

しかしながら逆に少なすぎると、情報共有や意思決定が遅れてしまうため、1週間に1回程度を目安に調整しましょう。

会議時間については、参加者の集中力や会議の緊張感を引き締めるためにも、できるだけ短時間で終わるようにします。一般的には45分から1時間程度が理想的です。事前に議題ごとのタイムスケジュールを定め、その時間内で議論を完結させます。

もし時間内に議論が終わらなかったとしても、なし崩し的に会議時間を延長することはせず、次回の会議に持ち越すなどの対処をすることが重要です。これによって、参加者全員に限られた会議時間を有意義に使おうという意識が生まれます。

参加者を精査し、役割分担を行う

営業会議においては、参加者の精査も重要です。「なぜ自分はここにいるのだろう」などと思う参加者が出ないように、その議題を論じるために本当に必要なメンバーだけを選定します。

また、参加者の中から進行役と書記を事前に決めておくことで、会議の円滑な進行や議事録の作成が行えます。会議の参加者を必要最低限に絞り込んでも、議事録を共有することで、情報の伝え忘れを防げます。

ホワイトボードやプロジェクターを活用する

配布した会議資料を読むだけの会議は、効果的ではありません。会議中はホワイトボードやプロジェクターを活用することで、視覚的に情報を共有することができ、参加者の理解度が向上します。

例えば、売上進捗や課題をグラフで示すことで、数字の変動が一目でわかるようになります。また、営業プロセスや施策を図解することで、複雑な概念も整理しやすくなります。さらに、参加者の意見をホワイトボードに書いて整理することで、意見交換が活発になり、全員参加型の会議を促進できます。

事例を共有し、功績を称賛する

営業会議では、成功事例や失敗事例を共有しましょう。成功事例も失敗事例も具体的に述べることで、他の参加者にとって有益な学びの機会になります。加えて目標達成や新規契約獲得など優れた功績を挙げた営業担当者がいたら、称賛しましょう。本人だけでなく、チーム全体のモチベーションも高める効果があります。

実際にある会社では、マネージャーがKPIの達成率が良い人にその理由をヒアリングし、ヒアリングした内容を他の営業メンバーに伝えています。その際に、その営業担当者を褒めるような内容を盛り込むことで、メンバーのモチベーションが高まり、KPIが上がるそうです。

参考記事:強い営業組織の文化として必要な5つの要素 ~吸収編~

質問や意見交換の時間を設ける

営業会議は、役職関係なく参加者全員が積極的に質問や意見交換ができるよう雰囲気づくりも大切です。質問や意見交換の時間を設けることによって理解度を確認したり、不明点を解消することができ、会議の成果が向上します。

ある会社では受注したという報告があったら、すぐに他のメンバーが「なんで売れたんですか?」と質問するそうです。このように、1人1人が日頃の業務の中から何か学べないかとアンテナを張りめぐらしながら、どん欲に吸収していくことで高い強い営業組織になっていきます。

参考記事:強い営業組織の文化として必要な5つの要素 ~吸収編~

次回までのアクションを定め、実行す

会議の最後には次回までのアクションと期日・実行主導者を定めることが重要です。これにより、会議で決まった内容が確実に実行され、進捗管理がしやすくなります。

実行する際は、会議で決まったことや宣言したことを100%実行している状態が理想です。この理想の状態に近づけるために、例えば朝会で営業が「今日は5件のアポを取るために50件電話します。」と宣言したら、夕会では「50件電話しましたがアポは4件でした。アポ1件あたり13本電話が必要と分かったので、今度は5件のアポを取るために65件電話します。追加の電話時間は●●で捻出します。」など、実行後の報告をしてもらうようにすると、徹底度が可視化され、どの程度徹底して実行できているか営業自身が再認識でき、振り返る良い機会になります。

加えて、マネージャーが各営業の実行の徹底度を把握でき、助言等をしやすくなります。そのため、以降の営業の実行の徹底度をさらに高めていくことができます。このように決められたことを達成するのが”当たり前”という空気を醸成することで、売上を上げ続ける強い営業組織をつくることができます。

参考記事:強い営業組織の文化として必要な5つの要素 ~実行編~

営業会議の無駄を省くためにすべきこと

営業会議のムダを省くために、以下の4点に取り組みましょう。

「会議のための会議」を避ける

最初に述べたように、営業会議の目的は「会議を開くこと」ではなく、組織全体で営業活動を共有し、目標達成のために改善を図ることです。会議を開くこと自体が目的になってはいけません。目的が不明確な会議は実施しないことを心がけましょう。

議題を厳選する

会議時間を有効に使うためには議題を厳選し、資料を見て理解できる内容や優先度の低い内容は会議の議題にしないことが重要です。例えば、売上データや進捗状況は事前に共有してくことで、会議中は課題解決や改善策の議論に集中することができます。時間内に会議が終われるよう、戦略的に進めましょう。

次回の会議課題を決めておく

次回の会議課題を事前に設定しておくことで、次回の会議の目的が明確になり、準備しやすくなります。これにより、次回の会議で無駄な確認作業が発生したり、準備不足で進行が遅れたりすることを防げます。会議当日の議論がスムーズに進み、短時間で効果的な結論を導けます。

ツールを活用する

会議の効率を高めるためには、ITツールを活用することも欠かせません。例えば昨今では、AI技術を使って議事録の作成を自動化・効率化するソリューションも登場しています。また、簡単な情報共有や意見交換はビジネスチャットなどで済ませれば、ムダな会議を減らすことが可能です。以下のページで営業会議を行う際に役立つツールを紹介していますので、ご覧ください。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

営業会議の効率を上げる営業支援システムの活用例

オンライン会議ツールや議事録管理ツールを活用するのに加え、営業支援システムを使うことで営業会議をより効果的に進められるようになります。

営業支援システムは、営業に関する情報をデータ化して蓄積し、分析することができるシステムです。営業活動の成果や進捗状況などを可視化・分析したり、手軽に顧客への効果的なアプローチ方法を考えたり、自身の弱点を把握したり、ナレッジや情報を共有したりすることができます。

営業支援システムには、弊社が提供している「SALESCORE」や、Salesforce社が展開している「Sales Cloud」、HubSpot社の「Sales Hub」などがあります。以下のページで各ツールの詳細について説明していますので、ご覧ください。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

ここでは、営業支援システムの活用例について取り上げます。

ダッシュボードの活用(営業成績の共有・確認)

営業支援システムのダッシュボード機能を活用することで、営業成績をリアルタイムで確認・共有可能です。これにより、売上や契約数などの営業目標をどれだけ達成できているのかを明瞭に把握したうえで議論できるようになります。また、営業支援システムからレポートやグラフを直接出力すれば、会議のために手作業でデータをまとめる必要がなくなるのも大きな利点です。

個別案件の進捗共有

営業会議では各メンバーの進捗確認も行いますが、営業支援システムを使えば、この情報共有もスムーズにできます。営業支援システムでは各案件がどの段階にあるのかステータス状態などを登録・共有できるので、基本的な状況はこれを確認するだけでもすぐに把握できます。したがって、会議中に個別の進捗状況を一から説明する手間を省き、円滑に会議を進めることができます。

営業ボトルネックの把握(問題となっているフェーズの可視化)

営業支援システムを活用することで、営業プロセスのどの部分でボトルネックが発生しているのか、可視化・分析しやすくなるのも大きなメリットです。営業支援システムに蓄積されたデータを使えば、顧客分析や行動分析、パイプライン分析など、さまざまなデータ分析を行えます。これらのデータ分析を駆使することで、営業活動のどの部分で問題が発生しているのかを把握しやすくなるので、会議でも論点を絞った的確な議論がしやすくなります。

営業プロセスと営業フロー

営業フローとは、営業活動全体に関わる一連の流れを意味します。営業フローと営業プロセスは同義と捉えられがちですが、厳密には異なる概念です。

営業活動は大きく分類すると、「見込み客の獲得とアプローチ」「ヒアリング」「課題解決のための提案」「クロージング」というプロセスを段階的に進めていくものです。この営業活動の骨組みといえる一連の工程全体を指して営業プロセスと呼びます。

それに対して営業フローは、営業活動の全体的な流れを体系化し、営業プロセスの各工程で実施すべきアクションを具体化したものです。たとえば「見込み顧客の獲得とアプローチ」では展示会の開催や初回アプローチの手法選定、「ヒアリング」や「提案」では質問項目やトークスクリプトの作成などが含まれます。つまり、営業プロセスが「目次」だとすれば、営業フローは「各章の構成と具体的な内容」と言い換えられます。

参考記事:営業の流れの具体例をご紹介|営業効率を上げるコツは「可視化」にあった!

営業アクションプランの可視化

営業支援システムには、定義した営業アクションプランを取り込むことが可能です。そのため、会議で決定したアクションプランを営業支援システムに反映させれば、それぞれのメンバーが次の会議までに何をすべきなのか明瞭に把握し、行動に移すことができます。先述のように、営業支援システムでは進捗管理もできるので、次回の会議での報告・確認も効率的にこなすことが可能です。

実際に営業会議を効率化した企業の事例

株式会社クオーツでは、朝会・夕会の際、進捗共有に終始してしまっていました。

そこで、同社はまずSALESCOREを導入し、KPIを可視化しました。そして、朝会・夕会時にSALESCOREのダッシュボードに表示されている数値を見ながら進捗確認だけでなく、ボトルネックになっていることの解析や分析を行うようにしました。SALESCOREで案件やクライアントの具体的な進捗が可視化されているため、クライアントの温度感がすぐ分かり、より深い議論をするための効率的な動きが可能になりました。

▲SALESCOREのデモ画面

その結果、進捗共有に終始してしまっていた会議が、前向きで効果的な共有会になりました。

参考記事:行動を数字で可視化することで前向きで有意義な共有会が実現 売り上げも2.5倍に

データドリブンな営業組織作りをサポートするSaaS「SALESCORE」

SALESCOREは、弊社SALESCORE株式会社が提供するSaaSです。業界・規模問わず、幅広いお客様にご導入いただいています。

SALESCORE Visualizeは、営業支援システムと連携した予実管理ダッシュボードで、ダッシュボードから目標(予算)設定し、営業支援システムを始めとした複数のソースと連携することで、営業プロセスやKPIを可視化するとともに、予実をリアルタイムで自動表示することができます。

さらに、標準進捗率(営業日の進捗)に対して、目標の達成率が上回っているか下回っているかで赤/青の色分け表示する機能があるため、進捗を一目で確認できます。

KPIの数値をクリックすると、集計元となるレポートが表示されます。そのため、各案件の詳細について正確に把握できるとともに、それらの一次データを基に適切な改善策をその場ですぐに考え、アクションに移すことができます。

SALESCORE Visualizeは現状を把握できるだけでなく、入力されたデータを基に分析することも可能です。UI上でグラフやピボットを用いた高度な分析ができ、従来営業のボトルネック特定のためにかかっていた時間を80%削減できます。

また、営業支援システムツールへの情報の入力をExcelライクに行えるSALESCORE Syncを活用することで、入力時間を60%削減することができます。そのため、営業が本質的な活動に時間を割さけるようになります。加えて、営業データの増加にも貢献します。

詳しくはこちらをご覧ください。

参考:SALESCORE

まとめ

営業会議の効率を上げるためには、議題や参加者、時間管理などを見直すことが重要です。そして、会議で決まったことは確実に実行に移すことで、会議の形骸化を防げます。

さらに、などのITツールを活用することで会議の効率を高めることができます。営業会議をより効率的・効果的に進め、営業チームの生産性を高めたい場合はSALESCOREの導入をご検討ください。

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