営業分析とは?営業分析の手法とすぐに役立つフレームワーク5選

営業活動は顧客接点を創出する要であり、企業の持続的な成長と発展を担う重要な業務です。そして勘や経験といった曖昧な要素に依存しないデータドリブンな営業戦略を策定するためには、営業活動を定量的に評価・分析する工程が欠かせません。

そこで実施するのが営業分析です。営業分析とは、営業活動のデータを収集・分析し、改善策を見つけるプロセスです。主な手法には、KPI分析、パイプライン分析、顧客分析、エリア分析、トレンド分析があります。これらを行うことで、営業成績を向上させる具体的な改善策を見つけることができます。

しかしながら、

・具体的な分析方法がわからない
・何を分析すればいいのかわからない

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで本記事では営業分析の基本的な手法やフレームワークについて解説します。

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INDEX目次

営業分析とは

営業分析とは、営業活動に関する各種データを定量的に評価・分析する手法です。分析の対象となるデータは営業部門全体の成績や営業担当者の行動データ、顧客の問い合わせ内容や商談履歴、参入市場全体の動向、特定エリアの特性や競合状況など多岐にわたります。

自社を取り巻くさまざまな要素を多角的に分析し、営業担当者のスキルアップや営業戦略の立案・策定につなげることが営業分析の役割です。

営業分析の目的

営業分析の主な目的は「課題の抽出」と「顧客理解の深化」です。セールスの成約率を高めるためには、現状の課題を明確化して適切な改善策を立案しなくてはなりません。そして顧客の行動履歴や購買行動のパターンを分析し、顧客ニーズをより深く理解できれば、成約率の上昇とともに顧客満足度の向上が期待できます。特に顧客理解は重要で、既存顧客の対応時だけでなく新規顧客開拓時にも役立ちます。顧客ニーズを深く理解することで、自社の商品・サービスがどのような顧客層を惹きつけているのか、どのようなニーズを持った顧客に必要とされているのかが明確になるため、飛び込み営業をするよりも効率よくアプローチすることができます。

また、「ナレッジの共有」と「属人化の防止」も営業分析の重要な目的です。営業活動は、成果が個人の資質や性格的な特性に左右されやすく、属人化しやすい傾向にあります。優秀な営業担当者のノウハウやスキルを営業分析によってナレッジに変換できれば、その知見を共有して営業部門の属人化を防止できます。

実際の成功事例を共有してチーム全体のモチベーションを高め、営業チームのパフォーマンスを向上させたり、失敗例とその対策について共有し、将来的なミスを防ぐことができます。このように、営業分析を行い、ナレッジを共有して属人化を防ぐことで、営業担当者が最大限のパフォーマンスを発揮し、チーム全体で営業目標を達成できる、強固な組織作りが可能になります。

もうひとつの重要な目的として挙げられるのが「データドリブンな戦略の立案・策定」です。営業戦略とは、経営戦略における営業目標の達成に向けた中長期的な方針や計画です。営業活動の本質は単に売上を上げることだけではなく、見込み顧客を獲得して信頼関係を構築し、購買意欲を醸成して顧客化を促進することにあります。そのためには参入市場の動向や見込み顧客の潜在的な需要を分析し、中長期的な視点に基づく戦略を立案・策定する必要があります。つまり組織全体の大局的な経営戦略のなかで、「どの市場で」「どんな見込み顧客に」「どのようにして商品・サービスを提供するのか」の指針となるのが営業戦略です。営業活動の記録や顧客の購買行動、特定地域の顧客動向などを多角的に分析することで、データを起点とするロジカルな意思決定や戦略の立案・策定が可能となります。

参考記事:

営業戦略の立て方とは?3つのフレームワークと設計のポイントを解説

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営業分析の代表的な手法3選

営業分析に用いられる主な分析手法は「動向分析」「要因分析」「検証分析」の3つです。

動向分析

動向分析とは、市場の動向を評価・分析し、トレンドの移り変わりや需要の変遷などを予測する手法です。たとえば市場規模や生産量の推移、市場占有率の状況、競合他社の製品、季節要因による需要の変動、商圏の店舗数や価格帯の推移などを分析し、業界全体の大きな動きを俯瞰的な視点で把握します。

将来的な需要の変遷や消費者行動の大まかな流れを予測し、大局的な営業戦略の立案に役立てることが動向分析の主な目的です。

要因分析

要因分析とは、動向分析の結果に影響を及ぼす要因を深く掘り下げる分析手法です。一例として、営業部門全体の成績が前期比で大幅に低下しているケースを取り上げると、その要因は複数考えられます。営業担当者のパフォーマンス低下やプロダクトの陳腐化、市場環境の変化、競合他社の動向による影響などです。

このような原因と結果の因果関係を、要因分析では詳細に分析します。ある結果に至った真の原因を探り、具体的な戦略や改善策の策定につなげることが分析の役割です。

検証分析

検証分析とは、動向分析や要因分析で導き出された仮説を実際に検証する分析手法です。成績低下の原因が営業チームのパフォーマンスと仮定した場合、ナレッジマネジメントの導入や定期的なフィードバックセッション、営業力を強化する研修制度の確立といった施策が求められます。

こうした施策を実施し、その成果や仮説の正誤を判断することが検証分析の役割です。仮説と検証を繰り返すことでナレッジが蓄積され、データに基づく意思決定の迅速化や問題解決能力の向上につながります。

営業分析のフレームワーク5選

営業分析の代表的なフレームワークは以下の5つです。

KPI分析

KPI分析は、最終的なゴールの達成に至る中間目標の達成度合いを評価する分析手法です。営業担当者のゴール(KGI)を「売上目標の達成」とするなら、「コンタクト数」「訪問件数」「提案件数」「見積書提出件数」「成約件数」などが中間目標(KPI)に該当します。KPIの達成状況の詳細な分析は、目標達成に向けた具体的なアクションプランや改善策を立案する一助となります。

エリア分析

エリア分析は、特定のエリアや商圏内の地域を対象として、営業活動の成果や顧客動向などを分析する手法です。たとえば特定エリアの売上推移や成約率、顧客属性、需要の偏りなどを分析することで、地域ごとの特性や競合状況を把握できます。こうして地域の特性に応じた戦略の立案・策定を助け、エリアごとの成果を最大化できる点がエリア分析のメリットです。

行動分析

行動分析は、チームおよび個人の行動データを収集・蓄積して、営業活動における傾向やパターンを分析する手法です。成約に至る行動パターン、失注のタイミング、ハイパフォーマーの特性などを言語化・数値化することで、その知見をナレッジに落とし込んで共有できます。それにより、営業担当者のパフォーマンス向上と、営業部門における属人化の解消につながる点がメリットです。

営業パイプライン分析

営業パイプライン分析は、営業活動の各フローを分析する手法を指します。営業パイプラインとは、初回のコンタクトから成約に至るすべてのプロセスを意味する概念です。「コンタクト」「初回訪問」「商談」「成約」「アフターフォロー」など、営業活動における各段階のパフォーマンスを分析することで、ボトルネックの特定や具体的なアクションプランの策定に寄与します。

商談分析

商談分析は、商談の成功と失敗の要因を評価・分析する手法です。成約に至った場合の共通点や交渉が決裂したパターンの傾向を洗い出し、商談の進め方や提案手法の改善に役立てられます。商談分析で得た知見はナレッジとして共有できるため、成約率の向上が期待できるのはもちろん、トークスクリプトや提案資料、営業研修などの品質改善に寄与する点が大きなメリットです。

実践事例

ある組織では「ペア率」と呼ばれるKPIを置いています。ペア率とは「先方の決裁者と実際に商品を使う担当者の両方が同席していた商談数」÷「全商談数」の割合です。決裁者に会えると良いのは当然ですが、実際に商品を使うのが決裁者ではない場合、決裁者は持ち帰って現場の担当者に話を聞くことになるため、「最初から担当者も同席してもらったほうが良いのでは」という仮説から生まれたKPIです。

この仮説をもとに、記録・分析を行ったところやはり、「ペア商談」の受注率が如実に高かったそうです。そしてペア率が高い商談をつくる営業が何をしているのか調べると、もっとも差が出たのは「アポ獲得の際に必ず毎回ペアの打診をする」という基本的なことでした。有用性が示されており、かつ高めるための方法に再現性があるため、その組織では「ペア率」をKPIとすることに決まり、組織全体のペア率は大きく上がり、売上向上につながったそうです。

参考記事:成果を出す営業組織に学ぶ「質向上サイクル」の回し方 改善につながる「記録」の方法とは?

営業分析に使えるツール3選

営業分析を効率的に実施するためにはツールの活用が欠かせません。営業分析を支援する代表的なソリューションは以下の3つです。

Excel/スプレッドシート

スプレッドシートは、手軽にデータを管理・分析できる優れたツールです。たとえばExcelは営業活動に関連する売上データや顧客情報、商談データなどを取り込み、各種データセットをグラフやチャートに変換して可視化できます。それによって言語と数値の羅列であるデータを視覚的に理解できるため、売上や受注数の増減率を分析したり、業績の推移を予測したりといった営業分析を容易に実行できる点がメリットです。

営業支援ツール

営業支援ツールは、顧客管理や案件管理、予実管理、商談管理、営業担当者の行動管理など、営業支援に特化した機能が搭載されたツールです。営業活動に関連するさまざまなデータを統合管理できるため、顧客情報や商談の進捗状況をリアルタイムで把握・共有できるとともに、蓄積されたデータを分析や予測に活用できます。また、営業支援ツールはナレッジの共有を促進し、営業活動のパフォーマンス向上と人材育成の合理化に寄与する点もメリットです。

営業支援ツールの代表的なツールとその特徴を紹介します。

■Sales Cloud

Salesforce社が提供するクラウドベースの営業支援プラットフォームの1つで、顧客関係管理、営業支援、マーケティング自動化、顧客サービスなどの機能を統合し、営業チームが顧客とのやり取りを効果的に管理し、成果を最大化するためのツールとなっています。顧客情報を一元管理し、顧客の全体像を把握することができる「顧客360度ビュー」や営業プロセスを自動化する機能があり、データ分析と予測分析を組み合わせて営業戦略やマーケティング戦略を根拠に立てた意思決定を行うことができるのが特徴です。

■Sales Hub

HubSpot, Inc.が展開する、営業活動を効率化するための包括的なツールセットです。案件創出を効率化することができる営業エンゲージメントツールや、営業プロセスを効率化して見込み客の見極めから成約までをシームレスに進めることができるAIを搭載した取引管理ツール、収益目標を正確に設定・予測可能なアナリティクスツール、チームの成績を把握し、顧客からのフィードバックを分析できるコミュニケーションインテリジェンス機能があるのが特徴です。

■SALESCORE

SALESCORE社が提供する、営業生産性の向上や営業目標達成率を高めるセールスイネーブルメントプラットフォームです。複数のデータソースを統合して営業活動の全体像を把握し、リアルタイムでデータ分析を行うことができます。さらに、ユーザーのニーズに合わせたレポートを作成したり、ルーチンタスクを自動化することも可能です。また、商談や営業活動、売上予測に必要なデータ入力もExcelライクにできるなど、使いやすいインターフェイスとなっているのが特徴です。

参考記事:【最新版】営業効率化ツールおすすめ17選!

デジタルセールスルーム

デジタルセールスルームは、営業活動をデジタル上で完結できるプラットフォームです。顧客にパーソナライズされた専用ポータルを作成し、営業担当者と顧客が双方向コミュニケーションをとりながらデジタル空間で商談を進められます。検討から成約に至る一連の購買行動を一元管理でき、その行動データを営業分析やアクションプランの策定に活用できます。また、営業支援ツールとの連携で効率的に営業データを収集・蓄積できる点もメリットのひとつです。

デジタルセールスルームの代表的なツールとその特徴を紹介します。

DealPods

マツリカ社が提供する、営業と買い手(顧客)の間に発生するコミュニケーションを一元管理できる「カスタマーコラボレーションプラットフォーム」です。最大の特徴は、資料共有機能で、営業担当者は顧客に対して必要な情報を一元的に提供することができます。他にも、顧客社内相関図機能やエンゲージメントレポート機能、プロジェクト管理機能などがあります。

公式HP:DealPods

■Clientpoint

営業活動全体を効率化するクラウドベースのプラットフォームです。スケジュール設定や会議、チャット、資料の作成・共有、署名など、さまざまな作業すべてを1か所で行えるのが特徴です。さらに、提案書や顧客とのやり取りを追跡し、リアルタイムで行動分析することもできます。主要な顧客管理システムとの連携や作業の自動化も可能です。

公式HP:Clientpoint

まとめ

営業分析とは、営業担当者の行動データや商談履歴、市場動向などを評価する分析手法です。主な手法に動向分析・要因分析・検証分析があり、これらを駆使して大局的な営業戦略や具体的な施策を策定します。

営業分析の効率化にはツールの活用が欠かせません。SALESCOREは営業分析に必要なデータ入力をExcel感覚で容易に実行できます。再現性の高い営業組織を構築するためにも、SALESCOREの導入をご検討ください。

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